JAHIC 日本高速情報センター

日本高速情報センター協同組合

ちょっとコラム

桜の絵

知り合いのおじいちゃんが亡くなったときの話です。

その日、私はどうしても外せない用事で
葬儀には行けなかったので
後日、家族で自宅へお参りにきました。

すると、仏壇の近くに桜の絵が飾られているのです。

私がその絵をじっと見ていると
おばあちゃんが話してくれました。

その絵はおじいちゃんが
デイケアに行った時に描いた絵なのよ。

結果的にはその時が最後だったんだけどね。

みんなは満開の桜を描いたのに
おじいちゃんだけは散っている桜を描いたんだって。

自分の最期を知っていたのかね。
さすがおじいちゃん、最期までかっこいいねぇ。

おじいちゃんとおばあちゃんが
今まで過ごしてきた日々が鮮やかに浮かんできました。

日々の暮らしを積み重ねた先にしかないもの。
それを少しだけ見ることができました。

日本高速情報センター協同組合 代表理事 草野 崇

Instagram ― 言葉のお絵描き五七五七七
note ― かんたんで、みじかいお話
service ― お客様の課題解決

関連記事

  1. 仙人雑録「甘露」
  2. 夏が来れば思い出す
  3. 怪談話は遠くから
  4. 餅つきとクリスマス
  5. 日々を積み重ねる
  6. コロボックルの足音
  7. 混ぜて作れない
  8. 長い夜は何しよう

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カテゴリー

アーカイブ