私の本棚に「日本語練習帳」という本があります。
20年ほど前に書かれていて著者は大野晋先生という国語学者。
本屋でたまたま目があってしまったのがこの本との出会いです。
夜遅くに考えごとはするなと言います。
その夜、この本を読みながら「自分はこんなにも日本語を知らないのか」と
考え込んでしまいました。
同時に、大野先生の日本語に対する愛情に心を打たれました。
翌日のことです。大野先生が亡くなったことを知りました。
これを偶然というのでしょうか。
私たちは様々な出会いやすれ違いの中で毎日を過ごしています。
しかし、その多くは気づかれることなくコロボックルの足音のように
通り過ぎているのかもしれません。
自らの力で生きているという思いをひとまず横において偶然の力を感じてみましょう。
あなたに何を語りかけてきますか?
【コロボックル】
アイヌの伝承に登場する小人。
童話作家 佐藤さとる著の「だれも知らない小さな国」で知られる。
日本高速情報センター協同組合 代表理事 草野 崇
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