情報誌「未来情報局」

走行中に豪雨や地震に遭ったら

Vol.2

■ 道路を走行中に豪雨に遭ったら

梅雨入りしたばかりですが、すでに大雨の被害を受けた地域もあります。災害が多い今の時代は、「すぐに行動できる」知識と行動力が必要です。そこで、今回の未来情報局は組合員様と弊組合にかかわりが深い「自動車の災害対応」について再度特集いたします。

自動車はある程度の冠水や浸水でも走行できるように設計されています。ドライバーの方なら深い水たまりを走行したことがあるかと思います。一般的に走行可能とされる水深はクルマの床面が浸からない程度。乗用車であればドアの下(大人のすね付近の高さ)です。

走行不可能になる水深とは

水深がマフラーを超えると走行不可能になります。マフラーから入り込んだ水がエンジンまで到達し故障してしまうのです。そのため乗用車の場合、集中豪雨(ゲリラ豪雨)により発生する冠水した道路を走行する際には注意が必要です。

水たまりは高低差のある道路の窪んだところに発生しやすくなります。アンダーパス(立体交差の下をくぐる道路)や電車ガード下の道路など、スリバチ状の道路に水たまりが発生している場合は絶対に進入してはいけません。見た目だけで水たまりの水深を測ることは不可能です。いざ進入してしまうと想像以上に深いことがあるのです。

エンジンが停止~避難の方法

冠水した道路に進入し水深が車両の床面上になってもすぐに車内へ浸水することはありません。そのため危険な状況だと気づく頃にはエンジンが停止し、車両が浮いて自走不可能となり、その場で立ち往生という状況になってしまいます。

車両が冠水し車内にまで水が入ってしまった場合は、すぐに車両を止め、落ち着いてエンジンを停止してください。それから避難を考えます。その際の注意点は「いきなり外へ出ない」ことです。

足をゆっくりと水につけ深さと足元の感触を確認しながら、走行方向とは逆方向に戻るように歩いて避難します。マンホールのふたが外れていることもあるので、十分な注意が必要です。

車両は水がひくまで放置してください。水がひいた後、車両に乗り、すぐにエンジンをかけると破損や感電の危険があります。

災害時は勢いで進んでしまうのではなく、冷静に判断し行動するよう心がけましょう。

■ 道路を走行中に地震を感じたら

日本各地で地震が多発しています。災害は私たちの心に大きな傷を残すだけでなく、暮らし全体を停滞させます。現在はライフスタイルが多様化しているため、地震の災害に合う状況は人によりさまざまです。

停車~予防措置~車を離れるとき

テキスト ボックス:   まず最も重要なのが安全に停車すること。急ブレーキをかけず、ゆっくり減速し、落ち着いて左側路肩に停車してエンジンを止めてください。その際に大きなのり面(盛土によってつくられた人工的傾斜面)下、トンネル出入口付近は、震度によっては崩落の恐れがありますので、できるだけ避けて停車しましょう。

 高速道路は震度5弱以上で通行止めとなります。本線車道は緊急車両が通行するため、エンジンを止めたらハザードランプをつけ、停止表示板を後方から進行してくる車から見えやすい位置に置く必要があります。

 車を離れる際はエンジンを切り、窓ガラスを閉め、ドアはロックせずキーはつけたままにしておきます。救護活動や事後処理に支障をきたす場合は車を移動させることがあります。貴重品などは車内に残さないようにしましょう。

いざという時のための備えと非常用品

 最小限、車に備えておきたい物は次の通りです。水、食料(調理なしで食べられるもの)、灯火類、携帯ラジオ(車の故障でカーラジオが聞けない可能性があります)、応急医薬品、毛布、ロープ、消火器、車脱出用ハンマー。

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