JAHIC 日本高速情報センター

日本高速情報センター協同組合

ちょっとコラム

ぼんやりのススメ

カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき

メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている

谷川俊太郎の詩「朝のリレー」の一節です。

この詩は私たちを心地よい空想の世界へと誘ってくれます。

カムチャッカの若者が夜中の0時くらいに眠っている時間に、
メキシコの娘は朝の6:00に「朝もや」の中。ということは、
福岡に住む私がゾウの夢を見ている時、
アラスカの娘は眠そうな目で夜明けのオーロラを見ているのか、という風に。

当たり前のことなのですが、今この瞬間に違う場所、
違う時間で生活している人がいるのです。

情報があふれ、IT化が進んだ時代に「想像すること」は重要なチカラです。

メールやSNSで会話をする際、伝える方法は文字と絵文字です。

実際に多くの人は気持ちを上手く伝えていると思いますが、
その言葉に至った経緯や背景、気持ちの移り変わりは伝わりにくい。

お仕事でお客様とやり取りする際も同じことが言えます。
商品の注文があった場合、どんな困りごとがあって、
またはどんな人たちが関わって購入を決めたのかを
丁寧に教えてくれるお客様は多くありません。

お客様からのクレームも同じ。
言葉遣いや感情的な印象に気を取られてしまいがちですが、
そこに至った経緯があるはずです。

そんな時に私たちを少し助けてくれるのが「想像するチカラ」だと思います。

正解か不正解かは重要ではありません。ちょっと思いを馳せるだけでいいのです。
一日のどこかでぼんやりしてみるのもいいかもしれません。

日本高速情報センター協同組合 代表理事 草野 崇

【引用】
著者名:谷川俊太郎
書籍名:詩集『谷川俊太郎詩集』
出版社:中央公論新社
出版年:2016年8月10日

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note ― かんたんで、みじかいお話
service ― お客様の課題解決

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